緑一色から王国旗へ!リビア旧国旗の激動史とカダフィ政権の秘話
1977年、最高指導者ムアンマル・アル=カダフィの手によって誕生した「緑一色の旗」は、各国の外交官たちを驚愕させた。国家の正式名称は「大アラブ・リビア社会主義人民ジャマーヒリーヤ国」。カダフィが掲げた独自の政治思想は、彼自らが執筆した『緑の書』に集約されており、この旗の緑色はイスラム教の聖なる象徴であると同時に、彼の提唱する「直接民主主義」の理念そのものだった。
何のデザインも施されていない緑だけの平面。一見すると極端な簡素化に見えるこの意匠には、カダフィ流の国家観が秘められていた。複雑なシンボルや権威的な紋章を排除することで、人民全員が平等に参加する社会主義の理想郷を表現しようとしたのだ。しかし実態は、指導者への権力集中と監視社会の強化に他ならなかった。