歴代最長政権を支えた側近たちの権力相関図と決断の深層を解剖
政権の屋台骨を支えたのは、官房長官を務めた菅義偉と、副総理兼財務相の麻生太郎だった。この二人が両翼を固めたことで、政権は未曾有の安定感を獲得した。
菅は「危機管理の鬼」として霞が関の人事権を事実上掌握し、各省庁の官僚たちに強烈な緊張感を植え付けた。毎朝毎夕の記者会見を淡々とこなしながら、水面下では地方創生やインバウンド拡大、携帯電話料金の引き下げといった具体的な成果を次々に結実させていった。対する麻生は、自由民主党内の重鎮として党内基盤を安定させ、財政規律と経済成長のバランスを睨みながら国際会議の場でも独自の存在感を示した。性格も政治手法も異なるこの二人が安倍を支える三角形を形成したことが、政権崩壊を防ぐ防波堤として機能し続けた。