極太麺と漆黒スープの衝撃!高井田ラーメン元祖の歴史と名店の裏側
歴史の針を昭和30年代へと巻き戻すと、この独特な麺文化の原点には一軒の屋台が存在する。志那そば光洋軒 創業者である先代が、東大阪のモノづくり工場街で働く人々のために考案した醤油味の中華そばだ。塩分とカロリーを欲する労働者のために、濃口醤油のタレを効かせ、腹持ちの良い太麺を合わせる。このシンプルな発想こそが、すべての始まりだった。
現在、高井田の交差点近くで伝説を牽引しているのが『志那そば 光洋軒』と、目と鼻の先に構える『中華そば 住吉』の2店である。両者は同じルーツを持ちながら、その味わいには明確な個性の違いが存在する。
『志那そば 光洋軒』の一杯は、醤油の香ばしさとキレが際立ちながらも、鶏ガラ主体の旨味がまろやかに広がるバランス型。チャーシューは適度な歯ごたえを残し、澄んだ漆黒のスープに奥深いコクを与えている。対する『中華そば 住吉』は、昆布や豚骨の出汁が力強く効いた重厚な仕上がり。ざく切りの青ネギがこれでもかと盛り付けられ、太麺と濃口スープに爽やかな苦味を添える。スープの塩気とネギのフレッシュな甘みが交互に押し寄せる中毒性の高さは、地元民の語り草だ。