ゴダール×ストーンズ伝説の映画がついに解禁!未公開シーンの真相
フランスで巻き起こったヌーヴェルヴァーグの旗手として映画の文法を解体し続けてきたジャン=リュック・ゴダールは、本作において音楽ドキュメンタリーの枠組みをも意図的に破壊した。ストーンズのスタジオ風景の合間に、突如として挿入される過激な政治スローガン、ブラックパンサー党の朗読、ポルノショップでのプロパガンダ劇。これらの断片は、観客に心地よい没入を許さない。
ゴダールにとって音楽は消費されるエンターテインメントではなく、世界を変革するための「労働」と同義だった。ポップカルチャーの頂点に君臨しつつあった若者たちと、マルクス主義的な革命思想に傾倒していた映画作家の緊張関係。画面から漂う異様なヒリつきは、当時のロンドンが抱えていた社会の亀裂そのものを残酷なまでに映し出している。