沖縄国道58号の老舗!シーサイドドライブインが愛される理由
重厚なドアを開けて店内へ足を踏み入れると、そこには本土復帰前の「アメリカ世(沖縄現代史)」の空気がそのまま真空パックされたような空間が広がる。高い天井を支える梁、窓一面に広がるオーシャンビュー、そして通路に鎮座する巨大な海水魚水槽。沖縄の海の熱帯魚が悠然と泳ぐ姿は、昭和レトロ建築の味わい深いアクセントだ。
赤いビニールレザー張りのボックス席やステンレスが鈍く光るカウンターは、古き良きアメリカンダイナーそのもの。メニュー表には、ハンバーグやステーキ、クラブハウスサンドイッチといった洋食と並び、ちゃんぷるーやフライライスが自然体で同居している。
米軍基地から伝わった本場のダイナー文化と、ウチナー(沖縄)の家庭的なもてなしの心が混ざり合い、独自のハイブリッドな食文化へと昇華した。ノスタルジーを狙って作られたレトロ風カフェには決して出せない、本物の年月だけが醸し出す風格が漂っている。