諏訪湖の油屋旅館に迫る!千と千尋モデル説の真相と温泉の現在
諏訪湖の東岸、豊かな湯量を誇る上諏訪温泉の一角に暖簾を掲げる油屋旅館の歴史は、慶長年間にさかのぼる約400年以上の歳月によって培われてきました。中山道と甲州街道が交わる交通の要衝として栄えた諏訪の宿場町において、かつては灯火用の油商人として創業し、やがて旅人を迎え入れる宿屋へと業態を広げたことが「油屋」という屋号の由来です。
江戸から明治、大正、昭和へと激動の時代を駆け抜けながらも、常に旅人の心と体を温める湯を守り続けてきました。上諏訪の近代化を支えた製糸業の繁栄期には多くの文人墨客や実業家が訪れ、諏訪湖の四季折々の絶景と上質な湯を堪能したと伝えられています。
幾度かの改装やリニューアルを経た現在でも、館内には格式ある老舗ならではの品格が漂っています。重厚な木の温もりや細部に宿る職人の意匠が、訪れる者を非日常の旅情へと誘います。