万城目学の傑作『鴨川ホルモー』徹底解剖!謎のオニ合戦とキャストの現在
2009年に公開された映画版『鴨川ホルモー』(本木克英監督)は、原作の持つオフビートなユーモアと熱い青春ドラマを見事に具現化した名作として語り継がれています。その屋台骨を支えたのが、今や日本を代表するトップ俳優陣の体当たりな演技でした。
情けない二浪生でありながら土壇場で意地を見せる主人公・安倍を演じた山田孝之は、振り切ったコメディセンスと哀愁漂う表情で観客を魅了。後に数々の重厚な役柄を演じる彼にとって、コメディ俳優としての力量を決定づけた代表作の一つとなりました。また、黒縁メガネにおかっぱ頭という地味な風貌から驚きの変化を遂げるヒロイン「凡ちゃん」こと楠木ふみを演じた栗山千明の存在感も圧巻で、クールビューティーのイメージを覆す怪演が絶賛を浴びました。
さらに、戦国武将に憧れてちょんまげ頭になってしまう親友・高村役の濱田岳、傲慢なエリートで安倍の恋敵となる芦屋役の石田卓也、圧倒的な威厳を放つサークル会長・菅原役の荒川良々、そして安倍が一目惚れするマドンナ・早良京子役を演じた故・芦名星さんなど、隅々まで隙のないキャスティングが、京都の奇想天外な世界観にリアリティを与えました。