なぜ中国で反日映画は量産されるのか?検閲とメガヒットの裏側
かつて退屈な宣伝物と揶揄された国策作品は、完全に姿を変えた。その転換点となったのが、呉京(ウー・ジン)が監督・主演を務めたメガヒット作『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』だ。圧倒的なミリタリーアクションと強烈なナショナリズムの融合。この成功体験が、中国映画界のルールを根本から塗り替えた。
愛国を掲げれば客が入る。巨額の製作費を投じ、最新の視覚効果(VFX)を駆使した国威発揚型のエンタメ、いわゆる「主旋律映画」の黄金期が幕を開けた。名匠・陳凱歌(チェン・カイコー)らが共同監督を務めた『長津湖』は、歴代興行収入記録を軽々と塗り替えた。火炎と爆風が吹き荒れるスペクタクルは、若年層の観客を惹きつける最高峰のポップコーンムービーとして機能している。