命の境界線を守る「隠れた防波堤」の今:2026年、進化する中央分離帯と激変する日本の道路安全
2026年の道路インフラにおける最大の趨勢は、構造物のデジタル化だ。もはや物理的な障壁として存在するだけでなく、走行する車とリアルタイムで通信を行う「情報インフラ」としての役割を果たし始めている。
主要都市を結ぶスマートハイウェイでは、高精度センサーやミリ波レーダー、ITS(高度交通システム)の路側機を内蔵した分離帯ユニットが設置されている。豪雪や濃霧で路面の白線がカメラから見えなくなった場合でも、自動運転車はこの路央の構造物から発信される磁気や電波信号を読み取ることで、自車位置を寸分違わず把握できる。さらに、車が激突した瞬間に衝撃検知センサーが作動し、後方数キロメートルを走る車両や道路管理センターへ瞬時にアラートを自動送信。二次被害となる後続追突事故を未然に防ぐエコシステムが実用化されている。