民俗学の聖地・遠野市立博物館で迫る妖怪伝承と『遠野物語』の謎

民俗学の聖地・遠野市立博物館で迫る妖怪伝承と『遠野物語』の謎に関する主要なデータを詳しく解説いたします。

遠野の伝承が世界に知られることとなった最大の立役者が、遠野出身の作家・民俗学者である佐々木喜善だ。「日本のグリム」とも評される喜善は、故郷の語り部たちから聞き取った奇談や怪異をノートに書き留め、上京して柳田國男へ語り渡した。

二人の出会いがなければ、日本の民俗学という学問分野そのものが大きく異なる形をとっていたかもしれない。館内の一角には、二人の往復書簡や当時の取材ノートの複製が並ぶ。文字の掠れや訂正痕からは、深夜まで語り明かした若き喜善の熱量と、それを冷徹かつ情熱的に学問へ昇華させようとした柳田の執念が直接伝わってくる。地方の語り文化が国家規模の文芸・学術へと結実するダイナミズムを、ここでじっくりと噛みしめたい。

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