空也上人像の知られざる秘密とは?京都・六波羅蜜寺の真実に迫る
この寺院の名を世界に知らしめている最大の要因は、鎌倉時代の天才仏師・康勝の手による彫刻芸術の最高峰、空也上人立像の存在だろう。国指定の重要文化財であるこの像は、痩身の聖が杖をつき、胸に太鼓を下げて街頭で念仏を唱える生々しい姿を捉えている。
最大の特徴は、開いた口から吐き出されるように並ぶ6体の小さな阿弥陀仏だ。「南無阿弥陀仏」の六字名号の一文字一文字がそのまま仏の姿となって現れたという伝承を、立体として可視化するという奇抜な発想。単なる宗教的なアイコンを超えて、見る者の魂を揺さぶる仏教美術としての圧倒的なリアリティがそこにはある。