『キリエのうた』小説ネタバレ結末!イッコの正体と映画の違いを徹底解剖
物語の軸となるのは、歌うときだけしか声が出せない路上ミュージシャン・キリエ(本名:小塚路花/ルカ)、彼女のマネージャーを名乗る謎の女性・イッコ(本名:広澤真緒)、過去に縛られ続ける元医大生・潮見夏彦、そして傷ついたルカに手を差し伸べようとした教師・寺石風美(フミ)の4人です。時間軸は宮城、帯広、大阪、東京の4つの都市を巡り、約13年の歳月をかけて交差します。
2011年、宮城県石巻市で暮らしていたルカは、東日本大震災によって最愛の母と、妊娠中だった姉の小塚希(きりえ)を一瞬にして津波に奪われます。激しい精神的ショックから言葉を失ったルカは、父方の親族や北海道・帯広の児童福祉施設などを転々とし、孤独と絶望の中に置かれました。
帯広の高校でルカは、奔放で危うい輝きを放つ同級生・広澤真緒と運命的な出会いを果たします。しかし真緒は家庭崩壊と経済的困窮から夜の街へと消え、二人は離れ離れになります。やがて東京へ出たルカは、亡き姉の名前である「キリエ」を名乗り、アコースティックギターを手に新宿の路上で歌い始めました。そこへ現れたのが、青い髪に身を包み「イッコ」と名を変えた真緒でした。二人は奇妙な同居生活を始め、キリエの歌声はSNSを通じて急速に拡散されていきます。