かつて東京の中心「旧万世橋駅」赤レンガ高架橋と幻のホーム巡礼
かつて絶大な賑わいを見せた駅が、なぜ歴史の表舞台から消えていったのか。その背景には、日本の鉄道産業の目覚ましい進化と都市構造の変化があった。1914年に東京駅が開業すると、中央本線の起点としての役割は徐々に移行していく。
さらに1923年の関東大震災により豪華な駅舎が焼失。再建されたものの、近隣の秋葉原駅や神田駅の利便性が向上したことで利用客は激減した。そして太平洋戦争中の1943年、万世橋駅はついに営業休止となり、幻の駅となったのだ。その後、敷地は長く鉄道博物館(のちの埼玉への移転まで)として親しまれたが、駅自体の記憶は高架橋の奥底へと静かに眠ることになった。