ジョジョ6部プッチ神父の呪文「14の言葉」にカブトムシが多い理由
作者である荒木飛呂彦の表現手法に着目すると、このシーンの異彩さが一層浮き彫りになる。伝統的な少年漫画の枠組みに留まらず、サスペンスや映画的演出を縦横無尽に取り入れるスタイルは、唯一無二だ。本来なら神聖であるべき「呪文」の中に、子どもの日常にある「カブトムシ」や「イチジクのタルト」といった具体的かつ生活感のあるワードを紛れ込ませる。この非日常と日常の唐突な混在が、読者に強烈な不安とシュールな恐怖感を植え付ける。洗練された芸術的レトリックと言えるだろう。