皇室おせち弁当とは?宮内庁御用達の謎と一般入手ルートの真実
皇居の奥深くに位置する宮内庁大膳課。ここは天皇徳仁陛下をはじめとする皇族方の日常の食事から、国賓を迎える公式晩餐会までを差配する料理人たちの聖域だ。正月三が日に供されるおせち料理は、街頭で見かける華美な重詰めとは一線を画す。古式ゆかしい儀礼に基づき、食材の選定から包丁の入れ方に至るまで、独自の作法が何代にもわたって継承されている。
たとえば、元旦の早朝に行われる儀式に連なる「御祝膳」では、串柿や勝ち栗、昆布など、古来より吉祥とされる品々が白木の台に整然と並ぶ。市販の惣菜のように濃厚な味付けで日持ちを狙うのではなく、素材本来の清らかな風味と造形美を極限まで引き出す。無駄な飾りを排した凛とした佇まいこそ、宮廷文化の真骨頂といえる。