『ハリー・ポッター』の呪縛を破った多才な鬼才、ジェシー・ケイヴの現在地――愛とトラウマ、そして笑いで突きつける現代のリアル
文筆や舞台と並び、彼女の代名詞となっているのが、シンプルでありながら強い中毒性を持つイラスト作品だ。黒いペン一本で描かれる細い線と、添えられる短い手書きのキャプション。そこには、人間関係のギクシャク感や、言葉にできない嫉妬、自己嫌悪といった負の感情が鮮烈に切り取られている。
彼女の著書やSNSで発表される作品群は、若者を中心に爆発的なシェアを記録し続けている。一枚のシンプルなイラストが、分厚い心理学の本よりも鋭く「人間の本音」を突く。ロンドンで開催される個展には長蛇の列ができ、彼女のアートワークはTシャツや書籍の装丁としても親しまれている。ビジュアルと言葉を融合させる才能において、彼女のセンスは群を抜いている。