国語は赤、数学は青?教科の色イメージに迫る脳と感覚の最新知見
もう一つ見逃せないのが、感覚が交差する脳の特殊な視覚現象だ。文字や数字を見つめた際、そこに存在しないはずの色を鮮明に知覚する現象を共感覚(シネスタジア)と呼ぶ。一般的にこの能力を持つ人は人口の数パーセントとされるが、実は一般の人々の中にも、無意識レベルで文字と色を結合する潜在的メカニズムが存在する。
日本色彩学会の研究発表でも、特定の音節や概念に対して人間が共通して特定の色彩を思い描くクロスモーダル現象が報告されている。「国語」という言葉が持つ音の響きや漢字の造形、あるいは「数学」の硬質な響きが、脳内でカラーイメージへと即座に翻訳されているのだ。