孤高の明菜と王道の聖子、二大歌姫が交錯した宿命と未発表の真実
毎週木曜夜9時、日本中の茶の間が息を呑んだ伝説の歌番組『ザ・ベストテン』。新幹線ホームからの生中継や空港の滑走路など、神出鬼没のステージングのなかで二人は常にランキングの頂点を争った。生放送特有の緊張感、妥協を許さない歌唱力。口パクなど存在しなかった時代、喉を酷使しながら放たれる生歌の説得力は凄まじかった。
そして年の瀬、その集大成として繰り広げられたのが『NHK紅白歌合戦』の舞台だ。紅組の勝敗を超え、彼女たちが放つオーラは会場全体を完全に掌握していた。80年代アイドル歌謡というジャンルを単なるティーンカルチャーから国民的芸術へと引き上げたのは、間違いなくこの二人が放つ凄まじい緊張感と歌の引力だった。