高級住宅街の胃袋を掴む「24時間の食糧庫」——ダイエー麻布十番店が示す2026年都市型小売のリアル
歴史ある麻布十番商店街の懐深くに位置するからこそ、地域社会との人間味あふれる関係性は欠かせない。巨大流通チェーンのスケールメリットを生かしつつも、店舗の佇まいはどこか街の商店街に溶け込んでいる。季節の祭りや地域の催し事の際には、店舗前で協力的なイベントが催されることも珍しくない。
老舗の専門商店が提供する手作りの味わいと、スーパーマーケットが提供する利便性と圧倒的な品揃え。この二つは対立するのではなく、相互に補完し合う関係を築いている。地域全体の回遊性を高めるハブとして機能することで、訪れる人々にとって街全体が「使い勝手の良い大きなリビング」として機能しているのだ。