歌舞伎役者の年収格差と懐事情!億超えスターと名題下のリアル
歌舞伎界の報酬体系は、完全な実力主義と厳格な身分制度が同居する特異なピラミッドで成り立っている。舞台出演の根幹を握るのは松竹株式会社との契約だ。一般的な会社員のような固定給ではなく、基本的に「1ステージあたりの出演料(割額)」に公演出演日数を掛け合わせる歩合制に近い形態が取られている。
頂点に君臨する幹部俳優や人間国宝クラスになると、本興行の舞台出演料だけで1か月あたり数百万円に達する。襲名披露興行や昼夜通しの主演舞台が重なる繁忙月には、ご祝儀や関連興行の手当を含めた最高月収が3,000万円から5,000万円を超えるケースも珍しくない。大名跡の看板を背負う重責に見合った莫大なマネーが動く瞬間だ。
一方で、ピラミッドの底辺を支える「名題下(なだいした)」と呼ばれる若手や下級役者の現実は過酷を極める。1ステージあたりのギャラは数千円から1万円程度にとどまることも多く、休演月が続けば月の手取りが15万円前後に落ち込むことすらある。年間を通じた推定年収が200万円から300万円台という若手は決して少なくない。同じ舞台に立ちながら、トップスターと若手・名題下との間には数十倍もの冷徹な年収格差が存在している。