豚肉の部位で料理が変わる!旨味を引き出すプロの選び方と調理法
豚肉を取り巻くグローバルなカルチャーは、ここ数年で劇的な変革を遂げた。その象徴となったのが、世界的なスターシェフのデイヴィッド・チャンが手掛けたNetflixのドキュメンタリーシリーズ『アグリー・デリシャス: 極上の”舌”美学』だ。
番組内でデイヴィッド・チャンは、完璧に成形された高級肉の美学に疑問を投げかけ、豚肉のあらゆる部位を余すことなく使い切る「ノーズ・トゥ・テイル(鼻から尻尾まで)」の哲学を力説した。アメリカ南部BBQの豚肩肉のスモークから、アジアの豚足煮込み、イタリアの豚脂熟成(ラルド)に至るまで、部位ごとの個性をリスペクトする姿勢が世界中の美食家たちを唸らせた。
見栄えの良さだけが全てではない。それぞれの部位が持つ不揃いな個性、筋や脂の複雑なテクスチャーこそが、唯一無二の旨味を生み出す源泉であるという認識が、いま日本の家庭料理の現場にも深く浸透し始めている。