フジテレビの顔ラフくん誕生秘話と大改革!新プロジェクトの全貌
誕生の瞬間から、彼は異例尽くしだった。1997年、株式会社フジテレビジョンが新宿区河田町から現在の臨海副都心・お台場へと本社を移転した記念すべき節目に、このマスコットキャラクターは産声を上げた。手がけたのは、東京藝術大学の学長も務める日本を代表する現代美術家・日比野克彦氏である。
当時の民間放送局が掲げるマスコットといえば、どこか行儀が良く、親しみやすさを前面に押し出したデザインが主流だった。しかし、日比野氏が生み出したのは「青い犬のような、けれど何者とも断定できない不思議な生命体」だった。「Laugh(ラフ=笑う)」という言葉をそのまま名前に冠し、肩の力を抜いた「Rough(ラフ)」な空気感をまとわせた造形は、当時のテレビ業界に走る鮮烈なカウンターカルチャーの匂いを色濃く反映している。美術作品としての強度を持ちながら、決して高飛車にならない。その絶妙なバランスこそが、四半世紀を超えて愛され続ける最大の理由だ。