第一三共の株価急変動の裏側|エンハーツ最新開発と機関投資家評価
第一三共の舵取りを担う奥澤宏幸代表取締役社長兼COOのもと、同社はエンハーツ一本足打法からの脱却と、第二・第三のADC柱の育成を急速に進めている。市場の一部では「エンハーツの特許期限後の成長シナリオはどうなるのか」という懐疑的な声も存在したが、最新のパイプライン展開はその不安を払拭しつつある。
同社が展開する「3DX-d ADC」と呼ばれる次世代パイプライン群には、Dato-DXd(ダトロポタマブ デルクステカン)やHER3-DXd(パトリツマブ デルクステカン)などが控える。これらはアストラゼネカや米メルク(MSD)といったグローバル大手との共同開発・共同販売体制が構築されており、開発コストの分散と世界展開のスピードアップが図られている。
奥澤社長は投資家向け説明会においても、研究開発費の投入効率と世界的な販売網の最適化を強調。がん領域医薬品での圧倒的な地位を固めることが、同社の長期的な企業価値向上に不可欠であるとの姿勢を明確に打ち出している。