大分ランチ決定版!地元民が通う名店と行列を避ける極上グルメ
大分の昼を語るうえで、絶対に外せない双璧が「とり天」と「りゅうきゅう」だ。大分市内の大衆食堂に入ると、ほぼすべてのテーブルに黄金色に揚がった鶏肉が運ばれていく。サクッとした薄衣を噛みしめると、柔らかなモモ肉やムネ肉からあふれ出る肉汁。そこに辛子を溶いたカボス醤油や特製ポン酢をくぐらせる。脂のしつこさは一瞬で消え去り、爽快な酸味が旨味を何倍にも引き立てる。
郷土の食文化史を研究した安東玉彦氏の文献などを紐解いても、とり天は大正から昭和初期にかけて県内の料理人が日本人の舌に合う洋食・中華の要素を取り入れて生み出したとされ、まさに創意工夫の結晶だ。一方で、漁師飯から発展した「りゅうきゅう」も外せない。アジ、サバ、ブリ、カンパチなどの新鮮な刺身を、醤油、酒、みりん、すりごまを合わせた特製ダレに漬け込んだこの逸品は、炊きたての白飯にのせるだけで極上の丼へと昇華する。一口食べれば、プリッとした身の弾力と濃厚なタレのコクが口いっぱいに広がる。これら二大名物は、時代を超えて受け継がれる大分の魂そのものだ。