どこからが犯罪か?法が線引きする「わいせつ」の境界線と摘発の実態

どこからが犯罪か?法が線引きする「わいせつ」の境界線と摘発の実態とはどんな影響があるのか? 背景や要点を整理してお届けします。

日本の刑事法において、性的な表現を規制する柱は主に二つ存在する。不特定多数が認識し得る場所で身体を露出する行為などを罰する刑法第174条(公然わいせつ罪)と、性的な文書・図画・電磁的記録の頒布や販売を禁じる刑法第175条(わいせつ物頒布等罪)である。条文そのものは驚くほど簡潔だ。しかし、そこに記された「わいせつ」の二文字について、法律自体は何ら具体的な基準を明文化していない。

ここに大きな落とし穴がある。多くの人は「あからさまな局部露出」や「露骨な性行為の描写」だけが対象だと信じ込んでいる。だが、実際の捜査現場では、構図や文脈、販売形態によっても判断が左右される。自分では「前衛的なアート」あるいは「有料会員向けの限定コンテンツ」と捉えていたものが、法執行機関の目には一瞬で犯罪事実として映る。意図の有無は関係ない。客観的な表現内容そのものが、冷徹な法適用の対象となるのだ。

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