終わらなかった「あの秋」の残像――イチロー殿堂入りで再燃する、福島弓子と栗山英樹の知られざる岐路
破局後、福島弓子は1999年にイチローと結婚。表舞台から退き、彼のサポートに全人生を捧げることになる。シアトルでの生活、莫大な資産の管理、そして日々の体調管理。イチローが「弓子が握るおにぎり」の数を語る時、そこには単なる夫婦の情愛を超えた、プロフェッショナル同士の絶対的な信頼関係が見て取れた。彼女の存在なくして、メジャー3000本安打の金字塔はあり得なかっただろう。
対する栗山英樹は、その後一度も結婚することなく、野球の伝道師としての道を突き進んだ。北海道日本ハムファイターズの監督として大谷翔平の「二刀流」を開花させ、2023年のWBCでは日本を世界一へと導いた。彼の自宅には、膨大な数の野球関連書籍と、選手たちへの愛情だけが溢れているという。独身を貫き、野球にすべてを捧げたからこそ、あの狂気とも言える「二刀流育成」に没頭できたのではないか、と評する声は多い。