変幻自在の怪優・堀尾昌志が挑む新境地と世界を揺らす圧倒的熱量
撮影現場で今なお語り草になっているのが、堀尾の卓越した身体操作だ。派手なワイヤーワークやCG全盛の時代にあって、彼の動きには常に重力と生々しい質量が宿っている。
その原点は、かつて東映の京都撮影所などで培われた泥臭くも様式美に満ちた時代劇の所作、そして劇団☆新感線をはじめとする先鋭的な舞台演劇の板の上で磨き抜かれた瞬発力にある。刀の抜き身一つ、足の踏み込み一つに物語を背負わせる技術は、一朝一夕で身につくものではない。過酷なステージで何千人もの観客の視線を受け止め続けてきた経験が、フレームの端に立つだけで画を成立させる圧倒的な存在感の礎となっている。