閉館したアート拠点の真相!跡地再開発と次世代文化複合施設の全貌
すべての始まりは、廃校となった区立中学校の利活用を目指した「旧千代田区立練成中学校改修事業」にさかのぼる。2010年にオープンしたこの施設は、行政の所有する公共資産を民間事業者のアイデアとノウハウで再生する先進的な試みだった。定期建物賃貸借契約に基づき運営されてきたが、建物の老朽化や耐震補強の課題、さらには契約期間の満了という現実的な壁が立ちはだかることとなった。
当時、施設内のギャラリーやショップ、カフェには連日多くの人が詰めかけ、現代美術の展覧会が開催されるたびに新しい文化の風が吹き抜けていた。しかし、耐震構造の基準や長寿命化改修のコスト面を巡り、行政と運営側で度重なる協議が行われた結果、2023年3月をもってひとつの時代に幕を下ろす決断が下されたのである。