『北斗の拳』ラオウVsトキ宿命の対決!剛拳と柔拳が交差する真実
武論尊による緻密にして熱い台詞回しと、原哲夫が描き出す圧倒的な肉体美および緻密な感情描写。この二大巨頭の稀有な化学反応が、北斗神拳伝承者争いという悲劇に最高の臨場感を与えた。特にトキが魅せた「有情拳」の美しさと切なさは、格闘アニメにおける表現の概念を根底から覆したと言っても過言ではない。
苦痛を与えず快感とともに昇天させる有情破顔拳など、トキの技には彼の優しさが宿っていた。しかし、ラオウとの最終決戦においてトキは、あえて自らの秘孔「刹活孔」を突き、命を削ってまで剛の拳を得ようとする。兄を超え、兄の野望を止めることこそが自らの愛であると信じたトキの決意に、かつて冷徹な覇者として立ち振る舞っていたラオウの心も激しく揺さぶられた。