恋はするのに性欲がわかない?ノンセクシャルの本質と恋愛のリアル

恋はするのに性欲がわかない?ノンセクシャルの本質と恋愛のリアルについての真相をお届けします。

性的欲求の欠如は、かつて医学的に「治療すべき機能不全」とみなされていた。しかし、実証的な研究はその偏見を徐々に崩してきた。

20世紀半ばにアルフレッド・キンゼイ(Alfred Kinsey)が発表した画期的な性行動調査「キンゼイ報告」では、異性愛と同性愛の尺度の外側に「性的な反応を示さないグループ(カテゴリーX)」が存在することがすでに示されていた。時代が下り、クィア理論が「正常/異常」の二項対立を解体するなかで、性欲の不在もまた自然な変異のひとつとして捉え直されるようになる。

決定打となったのは精神医学界の地殻変動だ。アメリカ心理学会 (APA) を含む国際的な診断基準の改訂に伴い、本人が苦痛を感じていない性的欲求の低さは病理ではなく個人の固有なセクシュアリティであるという認識が公に確立された。異常視からの解放は、当事者が自己の尊厳を取り戻すための強固な理論的支柱となっている。

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