バッシングと批判の決定的な違いとは?炎上の構造と法的リスクの真実
この言葉の暴力がどれほど残酷な現実をもたらすか、私たちはすでに痛ましい実例を通して知っているはずだ。2020年、リアリティ番組『テラスハウス』(Netflix等で配信)に出演していたプロレスラーの木村花さんが、SNS上での苛烈な誹謗中傷・ネット炎上の末に命を絶った悲劇は、日本社会に底知れぬ衝撃を与えた。番組内の一幕をきっかけに、彼女のアカウントには毎日何百件もの罵詈雑言が殺到した。放送倫理・番組向上機構(BPO)が後に人権侵害の申し立てに対して判断を下す事態となったが、失われた尊厳と命は二度と戻らない。
また、タレントのスマイリーキクチさんが、身に覚えのない凶悪事件の犯人であるというデマを流され、10年以上にわたって誹謗中傷に晒され続けた事件も忘れてはならない。警察への執念深い相談と捜査の末、複数の書き込み者が摘発されたが、彼が受けた精神的苦痛とキャリアの毀損は計り知れない。
ドラマ『3年A組-今から皆さんは、人質です-』で描かれた「言葉の暴力が人の命を奪う」というメッセージは、決してフィクションの戯れ言ではない。指先ひとつで放たれた無責任な一撃が、現実の肉体を確実に切り刻んでいる。