膀胱灌流の基礎と看護手順|血塊閉塞を防ぐ滴下速度とトラブル対処法
Q1:膀胱灌流で生理食塩水以外の輸液(蒸留水や水道水など)を使うことはありますか?
A1:術後の持続膀胱灌流では、必ず等張液である生理食塩水を用います。滅菌蒸留水などの低張液を使用すると、術創の露出血管から水分が血中に吸収され、血清ナトリウム値が急低下して意識障害や肺水腫を招く「水中毒(TURP症候群)」のリスクが高まるため使用しません。
Q2:排液量が注入量よりも明らかに少ない場合、まず何をすべきですか?
A2:膀胱内に灌流液が溜まり続けている(膀胱タンポナーデ)危険性があるため、直ちに灌流液の滴下をストップしてください。患者の下腹部膨満や疼痛の有無を確認し、チューブの屈曲チェック、ミルキングを行い、改善しない場合は速やかに医師へ報告して閉塞解除の処置を行います。
Q3:灌流を終了・抜去するタイミングの目安はいつ頃ですか?
A3:術後の経過や術式により異なりますが、一般的には排液の色調が透明〜淡黄色になり、血塊の混入が認められなくなった時点(術後24〜48時間程度)で医師の指示により灌流速度を落とし、問題がなければ灌流を停止します。その後、自然尿の性状や尿量を確認しながら数日内にカテーテルを抜去します。