アルソック不祥事の深層:内部告発が暴いた警備王国の歪みと代償
外部の弁護士や専門家で構成された第三者委員会調査報告書が公表されると、その内容は社内外にさらなる衝撃を与えた。入念に行われた企業倫理・コンプライアンス調査が明らかにしたのは、機能不全に陥っていた内部統制システムの無残な姿だった。形ばかりの通報窓口、形式的な監査、そして経営陣へ耳の痛い情報を伝えない中間管理職の忖度構造が次々と暴かれた。
内部監査部門は形骸化し、チェックリストを埋めるだけの作業に終始していた。現場の異常値を検知すべきシステムアラートは「運用上の例外」として日常的に握りつぶされていたという。安全保障を看板に掲げる企業が、自らの足元のセキュリティホールを何年にもわたって放置し続けていた実態は、ガバナンスの完全な破綻を意味していた。