安藤サクラと江口のりこは似てる?二人の決定的な違いと共通点
二人が似ていると評される最大の要因は、現代の商業的な記号化された美意識とは一線を画す、芯の通った骨格と目元にある。だが、並べて観察すれば決定的な違いは明瞭だ。最もわかりやすい識別ポイントは身長差とフィジカルの重心にある。江口のりこは約170センチの長身で、スラリと伸びた四肢を脱力させ、独特のアンニュイな気だるさを漂わせながらフレームに収まる。一方の安藤サクラは約160センチ。全身のバネをしなやかに使った、重心の低い有機的な肉体性が特徴的だ。
声の質感と台詞のニュアンスも対照的である。江口の低音で乾いたハスキーボイスは、余計な装飾を削ぎ落としたリアリズムを画面にもたらす。ボソリと呟く一言で劇中の空気を一瞬で冷ます、あるいは笑いに変える職人技だ。対して安藤の声は、息の混じり方や抑揚の振れ幅が極めて大きく、言葉にならない嗚咽や沈黙の吐息ひとつで登場人物の人生の重みを語り明かす。一瞬の静止画では似て見えても、動き出した瞬間にそれぞれの固有のリズムが立ち現れる。