暗渠の闇から蘇る渋谷川の真実!激変する水辺と再開発の現在地
しかし、形だけ遊歩道を作っても水そのものが濁っていては意味がない。渋谷川再生における最大の技術的ブレイクスルーは、徹底した水質浄化システムの実装だった。自然流量が極めて乏しかったこの川に、東京都の下水道局が誇る高度処理水を導水。落合水再生センターなどで極限まで浄化された「再生水」を毎日にぎやかに放流する仕組みを構築した。
さらに護岸には、水滴が心地よい水音を奏でる人工清流の壁面カスケードを設置。水流の滞留を防ぎ、常に酸素を供給する循環設計によって、かつての悪臭は完全に払拭された。今や川底には藻が揺れ、カルガモやコサギが羽を休める生態系が息づいている。工学技術と環境デザインの融合が、死に瀕していた都市河川を劇的に蘇らせたのだ。