アクロスザユニバース歌詞の謎|ジョン・レノンが込めた真言の響き
「Words are flowing out like endless rain into a paper cup(言葉が紙コップの中に無限の雨のように流れ込んでくる)」という冒頭の一節から、聴き手は瞬時に独特な知覚の世界へと引き込まれる。意識の流れをそのまま定着させたような描写は、1960年代後半のサイケデリック・ロック運動が目指した意識拡張の感覚と見事に共鳴している。
ジョン自身、後年のインタビューでこの曲の歌詞について「自分が書いた中で最高の詩であり、メロディがなくても成立する純粋な文学だ」と語っていた。「Broken light(砕けた光)」や「Million eyes(100万の目)」といった比喩表現は、現実の風景を解体し、内的なイメージへと再構築するアヴァンギャルドな感性にあふれている。視覚と聴覚が交差するような叙情性は、ポピュラーソングの作詞における到達点の一つだ。