愛猫の耳が語る本音とは?怒りや甘えを見抜く動物行動学の極意

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耳の動きはメンタルの表現にとどまらず、体調異変を告げる切実なアラートとしても機能する。猫は野生の名残から自身の痛みや衰弱を隠す習性があり、目に見える苦痛のサインを出したときには病状が進行しているケースが少なくない。

獣医学の現場で国際的な指標となっているのが、アメリカ猫臨床医協会(AAFP)なども推奨する「猫の表情評価スケール(Feline Grimace Scale)」だ。このスコアリングシステムでは、耳の位置が重要な評価項目の一つとして設定されている。耳が外側に開き、間隔が広がって下方に垂れ下がっている場合、猫は関節炎や内臓疾患などによる激しい痛みに耐えている可能性が高い。

日本小動物獣医師会の臨床データからも、耳の異変をきっかけに来院し、早期発見につながった事例が数多く報告されている。頭を頻繁に振る、片耳だけを異常に倒し続ける、あるいは触られるのを極端に嫌がるといった挙動は、外耳炎や耳血腫、神経系のトラブルを疑うべき明白なSOSサインだ。気分の問題と片付けず、客観的な異変として捉える観察眼が求められる。

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